こんにちは、nanazero編集部です。
海洋汚染は、サーファーのみならず、私たち全員に関わる深刻な環境問題です。海洋生態系への影響や美しい浜辺の変貌は、多くの人々にとって深刻な懸念です。
しかし問題としては知っていても、具体的に私たちができることについて、理解している方は少ないかもしれません。
この記事では、海洋汚染に対してサーファー個人ができることをまとめました。
今日から手をつけられる行動と、逆に避けたい行動の両方を挙げます。
読んだあとに、ひとつでも選べるものが見つかれば十分です。
サーファーだからできることもあります。少しずつでも、海に目を向ける人が増えてほしいと思っています。
1.海洋汚染の原因は?

- プラスチックゴミ: プラスチック製品が海に流れ込み、魚や海洋生物がそれを食べてしまう。
- 油の流出: 船舶や油田からの漏れにより、石油が海に流れ込んで生態系に悪影響を及ぼす。
- 化学物質の放出: 工場や農業からの化学物質の排出が海水を汚染し、生態系に害を及ぼす。
- 過剰な肥料: 農業からの過剰な肥料流入が藻の増殖を引き起こし、酸素不足を招く。
- 生活廃棄物: 海岸に捨てられたゴミや汚水が海洋に直接排出され、水質を悪化させる。
- 違法な漁業: 違法な漁業活動により、稀少な海洋生物が取り除かれ、生態系が崩壊する。
- 気候変動: 地球温暖化により、海水温度が上昇し、サンゴ礁や海洋生物に悪影響を及ぼす。
- 海洋騒音: 船舶のエンジン音やソナー活動による騒音が海洋生物にストレスをもたらす。
- 過剰な漁業: 過剰な漁業活動により、海洋生物の個体数が減少し、食物連鎖に乱れを引き起こす。
- プラスチック微小粒子: プラスチック製品が分解されて微小な粒子になり、海洋生物に取り込まれる。
- 外来種の侵入: 他の海域からの外来種が生態系に影響を与え、現地種の生存をおびやかします。
- 河川汚染: 地上からの汚染物質が川を経由して海に流れ込み、水質を劣化させる。
- 地球への無関心: 地球環境への無関心や適切な廃棄物処理の欠如が海洋汚染の原因となる。
海洋汚染の問題は、さまざまな要因が複雑に絡まり合っています。ひとつの行動は小さくても、続ければサーフィンの環境を守ることにつながります。
1.5 日本からどれだけ流れ出ているのか(数字で見る)
原因の一覧を見ると、どれも他人事のように見えます。実際の量を見ておいたほうが、どこに手を入れるかが決めやすくなります。
環境省は、日本から海へ流れ出るプラスチックごみの量を推計しています。令和6年度の検討結果では、発生源・品目別に積み上げた推計が年間13,000〜31,000トン。別の手法(マクロ統計データを用いた推計)では2,300〜24,000トンでした。
幅が大きいのには理由があります。同じ資料が「プラスチックごみの環境中への流出量については、国際的に合意された統計や推計手法は確立しておらず」と書いているとおり、測り方そのものがまだ固まっていません。数字はそういう前提で見てください。
注目したいのは、推計に使われている発生源・品目の区分です。
| 種類 | 推計に含まれている発生源・品目 |
|---|---|
| 大きなごみ | 投げ捨てられたごみ、遺失した漁具 |
| 細かい粒 | タイヤの摩耗粉じん、自動車ブレーキの粉じん、道路標示材、洗濯で出る繊維、建築塗料、船舶塗料、人工芝、農業資材、洗剤類、パーソナルケア製品、レジンペレット |
出典:環境省 海洋環境課海洋プラスチック汚染対策室「令和6年度検討結果 日本の海洋プラスチックごみ流出量の推計」(PDF)。2026年9月11日に確認しました。
ここが大事なところです。海のプラスチックは、浜に捨てられたごみだけでできているわけではありません。車を走らせれば出るタイヤの粉、洗濯で出る繊維、建物や船の塗料。日常のあちこちから出ています。
だから、ビーチクリーンだけで終わりにはなりません。逆に言えば、海から離れた場所の行動も効いてくるということです。
2.海洋汚染が進むとどうなるの?

- 生態系への影響: 海洋汚染は魚や海洋生物に悪影響を及ぼし、絶滅の危険性が高まります。
- 食べ物連鎖への影響: 汚染された海洋生物が私たちの食卓に影響を及ぼし、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
- ビーチ汚染: 汚れたビーチや海岸は美しさを損ない、リゾート地や観光地への訪問者数を減少させる可能性があります。
- 気候変動への寄与: 海洋汚染が気候変動に影響を与え、海水温度上昇や海洋酸性化を引き起こす可能性があります。
- 経済への損害: 汚染による漁業の減少や観光業への悪影響が、地域経済に損害を与える可能性があります。
- 健康リスク: 汚染された海水で泳いだり、海産物を摂取することが健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
- サンゴ礁の死滅: サンゴ礁は汚染により死滅し、多くの海洋生物の生息地が失われる可能性があります。
- 浜辺の生態系への影響: 海岸に住む生態系は汚染により破壊され、動植物が影響を受けます。
- 持続可能性への挑戦: 持続可能な未来を築くためには、海洋汚染の問題を解決する必要があります。
- 未来への負担: 現在の海洋汚染が将来の世代に負担をかけ、美しい海を楽しむ機会を制限します。
私たちサーファーが最も注視しなければいけないことは、将来的に海でサーフィンができなくなることです。
「昔は海でサーフィンしてたんだよ...今は人工プールでしかできないけどね」
みたいなことを子供達に伝える未来は避けたいものです。
3.海洋汚染に対して私たちができること|サーファー編

- 海洋汚染の正しい理解
- 最新の環境問題ドキュメンタリー映画を見てみる
- エコフレンドリーな製品を選ぶ
- ビーチクリーンに参加してみる
- ワンハンドクリーンをやってみる
- サーフワックスを使わないでサーフィンしてみる
- 夏でもウェットスーツを着てみる
- サステイナブルなサーフボードを選んでみる
- サーフィンの移動を減らしてみる
- 生きるのに不要な嗜好品をやめてみる
- SNSで自分の行動をシェアしてみる
- プラスチックの使用頻度を減らしてみる
- 環境保護団体に寄付をしてみる
サーファーにとって、海洋汚染の問題は身近にあります。環境問題は人類全体の課題であり、問題としても壮大なので、何をどうしたら良いのか混乱してしまう気持ちも分かります。
上記で紹介している対策は、全てを実践する必要はありません。
一つでも「やってみよう」という気持ちになって、一度でも実践できたら「海洋問題にアクションできた」と自信を持ってください。
まずはそのくらいの気持ちや行動で良いので、一つずつ挑戦していきましょう。
3.1 海洋汚染の正しい理解をしてみよう
「海洋汚染を正しく理解してみよう」、この見出しは私たち一人ひとりが生きる環境を守るためのスタートラインと言えます。
サーフィンを楽しむ方、または海が好きな方々にとって、海洋汚染の問題は深刻であることは疑いようもありません。
しかし、"海洋汚染"と一口に言ってもその全貌を理解するのはなかなか難しいものです。
それではここで、具体的にどのような影響があるのか、なぜそれが問題なのか、私たちが何をすべきなのかを探求しましょう。
海洋汚染の現状と原因を押さえておくと、次に挙げる行動の意味がわかりやすくなります。
さらに、サーファーとして、または一市民として何ができるのかについての具体的なアクションも紹介します。
3.2 最新の環境問題ドキュメンタリー映画を見る
環境問題についてはドキュメンタリー映画を見るのがオススメです。地球がどのような状況になっているのか、映像を見ることで、より深く考察することができます。おすすめのドキュメンタリー映画のタイトルはコチラです。
3.2.1 地球の限界 私たちの地球の科学
映画「地球の限界」は、自然と資源がどう失われてきたかを追った作品です。森林の伐採や海へのごみの流出が、どこにつながっているのかが見えてきます。打つ手についても触れられています。
自分の行動がどこに効いているのか、考える材料になります。家族や仲間と一緒に見て、話す時間をつくるのもおすすめです。
3.2.2 その年、地球が変わった
この映画では、2020年に世界中で起こった出来事が紹介されています。新型コロナウイルスのため、人々は外出を控え、交通が減り、工場も停止しました。その結果、自然が変わり始めました。
自然の美しい側面も、汚染や環境への影響も含め、鮮明に映し出されます。例えば、クリアな空気や野生動物の都市への姿が増えたことがあります。科学者たちはこの現象を研究し、地球への人間の影響を考えました。
この映画を見ることで、以下のことを学びます。
- 人間の活動が地球にどのような影響を与えているのか。
- 自然環境がどのように変化するか。
- 科学者が環境問題にどのように取り組んでいるか。
そして、将来の持続可能な生活に向けて、私たち一人ひとりができることについても考えるきっかけを提供します。
3.2.3. OUR PLANET 私たちの地球
この映画は、地球のさまざまな場所を旅して、自然の驚異と野生動物の生活を見せてくれます。でも、地球が直面している環境の問題も伝えています。
映画を見ることで得られるもの
- 自然の美しさ: 地球の美しい自然や野生動物を見ることができます。
- 環境問題の理解: 地球温暖化や汚染など、環境問題について学べます。
- 保護の重要性: 自然を守ることがどれだけ大切かを理解できます。
自然の美しさと、それを守るために必要なことの両方が描かれています。そして、地球が直面している問題と、私たちができることについて学ぶことができます。
視聴先:OUR PLANET 私たちの地球(Netflix)
3.4 エコフレンドリーな製品を選ぶ
「エコフレンドリーな製品を選ぶ」について掘り下げていきましょう。地球環境への負荷を低減させる観点から、これは重要なテーマと言えるでしょう。
まず、なぜエコフレンドリーな製品を選ぶべきなのか、その理由を解説します。地球の資源は有限であり、無理に消費してしまうと、次世代へ十分な資源を残すことができません。このような背景から、環境に優しい商品選びが求められています。つまり、製品選び一つで、私たち一人一人が環境を守ることができるのです。
具体的なエコフレンドリーな製品の選び方についても紹介します。製品のパッケージに表示されているエコラベルをチェックするのが基本です。それに加え、製品の製造過程や原材料にも注目しましょう。無農薬や有機栽培、リサイクル可能な素材など、環境への負荷が少ないものを探すことが大切です。
この章を読むことで、エコフレンドリーな製品を意識的に選ぶメリットと、その具体的な方法について学ぶことができます。一人ひとりの小さな選択が、地球を守る大きな一歩につながることを理解いただければ幸いです。これからのライフスタイルにぜひ取り入れてみてください。
3.5 ビーチクリーンに参加してみる
ビーチクリーンとは、海岸のごみを片付け、自然と環境を守る活動のことを指します。実際に参加すると、海の見え方が変わります。同じ海に通う人ともつながります。
ビーチクリーンは独力だけではなく、グループ参加でも楽しめます。地元のボランティア団体に参加するのはもちろん、友人や家族と一緒に計画し行動するのもよいでしょう。そして、その結果として自然環境が整った美しい海岸が広がる姿は一見の価値ありです。
また、ビーチクリーンの経験は自己啓発の一つでもあります。自然を愛し、地球環境を尊重し、具体的な行動を通じて対策を講じることの大切さを実感するきっかけになるでしょう。それは学校の勉強や職場の業務では得ることのできない貴重な経験となるはずです。
参加の仕方と、生活に取り入れる方法をまとめた記事があります。これを読むことで、ビーチクリーンに興味を持ち、実際に参加する一歩を踏み出す方の参考になることを願っています。
3.6 ワンハンドクリーンをやってみる
サーフィンの後に、海上や砂浜に捨てられているゴミを持ち帰ることがワンハンドクリーンと言われています。
片方の手はサーフボードを持ち、もう片方の手でゴミを拾うことから、ワンハンドクリーンとも呼ばれています。
ビーチクリーンは大げさに感じるかもしれません。ワンハンドクリーンなら、上がるときに片手で拾うだけです。
3.7 サーフワックスを使わずにサーフィンしてみる
サーフボードに塗るサーフワックスを使わずにサーフィンをしてみましょう。滑り止めにはデッキパッドが使えます。デッキ面を加工したワックス不要のボードもあります。
初めてのうちは懐疑的かもしれませんが、一度体験してみると、意外とワックスって必要ないんだなと知ることができます。
3.8 夏でもウェットスーツを着てみる
サーフトランクスやビキニでサーフィンをすると、夏を感じることができ開放感で楽しくなりますよね。
いっぽうで、肌の露出が増えるほど日焼け止めを塗る量も増えます。海に流れる量も、そのぶん増えることになります。
このようなリスクを最小限にするためには、夏でもウェットスーツやラッシュガードを着用し、肌の露出を減らしてみましょう。
3.9 サステイナブルなサーフボードを選んでみる
ボードは、長く使えるほど買い替えの回数が減ります。減った分だけ、つくる量と捨てる量も減ります。
素材ごとの環境負荷については、一般的にいろいろな見方が語られています。私たちが言えるのは、どの素材であっても長く使える一本を選ぶほうが無駄が少ない、という一点です。
扱い方でも寿命は変わります。直射日光に置いたままにしない。車内に放置しない。小さな傷はその日のうちにふさぐ。このあたりで持ちが変わってきます。
3.10 サーフィンの移動を減らしてみる
サーフィンは波を求めて移動するもの。確かにこうした価値観があるのも事実です。
しかし、サーフィンの移動を減らし、近くのポイントでサーフィンすることに価値を感じてみてはいかがでしょうか?
遠くへ波を探しに行くのも楽しみですが、近場で入る日を増やす選び方もあります。
3.11 生きるのに不要な嗜好品を減らしてみる
タバコやお酒などは、一部の方々にとっては人生を豊かにしてくれる嗜好品ですが、それらがなくても人間は生きられます。
こうした嗜好品をできる範囲でやめてみるのも、地球環境を守ることに繋がっていきます。
吸い殻は、海岸のごみ拾いでよく見つかるもののひとつです。フィルターにはプラスチック繊維が使われているものが多く、小さいので拾い残されやすい。私たちがビーチクリーンに参加して、いつも量の多さに驚くのがここです。
3.12 SNSで自分の行動をシェアしてみる
もしもあなたが、一つでも環境保護活動をしたならば、積極的にSNSでシェアをしていきましょう。
環境問題はとても身近な問題ですが、やりすぎると「価値観の押し売り」のような感じを受けてしまうヒトもいます。
しかし、こうした人たちではなく、自分の価値観を信じて、価値に感じている保護活動をシェアしていくことが大切です。
3.13 プラスチックの使用頻度を減らしてみる
環境問題でよく言われている「プラスチック」ですが、その理由を知っている方は驚くほど少ないです。
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プラスチックは分解に時間がかかる: プラスチックは地球上に存在する時間がとても長い素材です。一度海に流れ込むと、何十年、何百年も分解されないまま残ります。
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プラスチックは海に流れ込む: 人々が使い捨てのプラスチック製品を投げ捨てたり、川から流れ出たりすると、これらのプラスチックが海洋にたどり着きます。
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海洋生物への影響: 海洋に流れ込んだプラスチックは、海洋生物に影響を及ぼします。例えば、魚や鳥がプラスチックを誤って食べることがあり、これが彼らの生態系に悪影響を及ぼします。
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環境への悪影響: 海洋に大量のプラスチックが流入すると、海洋環境に悪影響を及ぼします。美しいビーチや海岸線がプラスチックで汚染され、生態系にも悪い影響を与えます。
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持続可能な未来への挑戦: プラスチックの海洋汚染は地球環境にとって大きな問題です。持続可能な未来を築くためには、プラスチックの使用を減らし、リサイクルや廃棄物の適切な処理を実践することが大切です。
プラスチックは分解までに長い時間がかかります。そのあいだ海に残り、生きものに影響します。
なるべく使用を控えるようにしましょう。
3.14 環境保護団体に寄付してみる
自分で活動を起こすのが難しいときは、寄付という関わり方もあります。「1% for the Planet」に加盟している企業の製品を選ぶ、WWFジャパンに寄付する、といった方法です。あなたが環境保護団体に寄付するメリットは以下の通りです。
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自然を助ける:
- 寄付することで、動植物や自然の美しい場所を守る活動を支援できます。これは、絶滅危惧種を救ったり、森や川をきれいに保つ助けとなります。
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学びと意識向上:
- 環境保護団体は、地球の問題についての知識を広めてくれます。寄付を通じて、自分自身や他の人たちが環境問題について学び、意識を高めることができます。
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地域社会を支援:
- お金は地域の環境プロジェクトに使われ、地域社会が自然と調和して生活する助けとなります。
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喜びと満足感:
- 地球を守る活動に貢献することで、喜びや満足感を感じることができます。自分が良いことをしていると感じられます。
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未来への投資:
- 寄付は未来の世代に美しい自然を残す投資でもあります。未来の子どもたちにもきれいな地球を楽しんでもらうために、今のうちから保護活動を支援することが大切です。
直接参加できなくても、関わり方はあります。次の世代に同じ海を残すための、現実的な選択肢です。
4.海洋汚染 避けるべき項目|サーファー編

私たちサーファーは波に乗る楽しさを追求する一方で、海と自然への敬意も忘れてはなりません。そこで今回、サーファーならではの視点から、海洋環境を守るために避けるべき行動について深く掘り下げてみましょう。それぞれの行動がどのように海洋環境に影響を与えるのか、そしてそれを改善するための対処法についても解説します。
4.1 環境問題に無関心でいること
環境問題に無関心でいることは、私たちが楽しむ海洋環境を守るうえで最も避けるべき行動と言えます。
サーファーである以上、海洋環境に対する関心と理解を深めることが求められています。
その理由は2つ。一つ目は、海洋環境の問題が私たちのサーフィン体験に直結しているためです。
例えば、海洋汚染が進むと美しい波が立つ海が失われ、サーフィン自体ができなくなる可能性があります。
二つ目は、問題の広がりを知ることで、自分の行動がどこにつながるのかが見えるからです。
自分の選択が全体に波及するという意識を持つことで、より環境に優しい選択をするようになります。
したがって、環境問題について学ぶこと、それをサーフィン仲間や地域社会と共有することが重要です。
4.2 珊瑚に悪影響のある日焼け止めを使うこと
日焼け止めは、強い日差しから肌を守るために欠かせないものです。いっぽうで、含まれる一部の成分がサンゴに影響するという指摘があり、一般的にはオキシベンゾンとオクチノキセートの名前が挙げられます。
海外では、この2つを含む日焼け止めの販売を制限している地域もあります。どの程度の影響があるかは議論が続いている段階ですが、避けられる選択肢が売られているなら、そちらを選んでおくという判断はできます。
珊瑚礁は海洋生態系の中でも最も生物多様性が豊かであり、多くの種の生息地として重要な役割を果たしています。
そのため、珊瑚礁が健康でなければ、海洋生態系全体が脅かされることになります。
この問題を改善するためには、私たち個々が使用する日焼け止めを再考することが最初の一歩となります。
以下のポイントを考えて、自分の日焼け止め選びを見直してみましょう。
- 「鉱物系」の日焼け止めを選ぶ
- 「珊瑚礁安全」などの表示があるものを選ぶ
- 化学物質「オキシベンゾン」、「オクチノキセート」が含まれていないものを選ぶ
これらの選択をすることで、サーファーとして海洋環境の保護に貢献することができます。
4.3 積極的にサーフワックスを使うこと
サーフワックスは、ボードに摩擦をつくるために使うものです。石油由来の原料を使った製品も多く、海の中で少しずつ溶け出していきます。とはいえ、ワックスなしでは足が滑って立てないので、使わないという選択は現実的ではありません。
ではどうすればいいでしょう。
- 植物由来の原料を使ったワックスを選ぶ。
- デッキパッドを使用する
- ワックスフリーのサーフボードを使用する
これらの選択をすることで、サーフワックスの依存度を少なくすることができます。
4.4 積極的なサーフポイントの長距離移動
続いてご紹介するのは、サーフポイントの長距離移動についてです。
ポイント間での移動は、CO2排出量の増加や海岸線の自然破壊につながります。しかし、ただポイントを移動しない、というのは現実的な解決策ではありません。
うまくバランスを取りつつ、次のような配慮をすることが求められます。
- カープール(乗合)を利用する
- 燃費の良い車を使用する
- 近場のポイントでサーフィンを楽しむ
サーフィンはサーフトリップやロングドライブも楽しみのひとつですが、自然への影響を少しでも押さえることが大切です。
4.5 すぐに壊れてしまうサーフボードを使う
サーフボードは強くなければ波に耐えられず、また軽くなければ操作性が悪くなります。
しかし、脆さと軽さは裏腹なため、軽いサーフボードほど壊れやすい傾向があります。
修理が難しく廃棄するしかないサーフボードが増えると、海洋環境の負荷も増えます。そこで、次に示すような選択肢が求められます。
- EPSのように耐久性の高いサーフボードを使用してみる
PU素材のサーフボードは、EPSと比べて耐久性が低く、その分、大量消費に繋がりやすいです。丈夫な板を長く使うことは、そのまま買い替えの回数を減らすことになります。
4.6 タバコのポイ捨て
タバコのポイ捨ては、海岸や海洋生物への影響が大きい行為の一つです。
特にフィルター部分は分解に数十年を要します。
喫煙を楽しむサーファーも、次のような行動を意識してみましょう。
- タバコは必ず持ち帰る
- なるべく海岸近くでは喫煙しないようにする
- タバコがもたらす環境被害を正しく理解する
問題になっているのは喫煙そのものではなく、フィルターです。フィルターの多くは樹脂でできており、捨てられたまま残ります。
4.7 海岸でのBBQや不要な飲食
ビーチでのBBQは楽しいものですが、残ったゴミや食べ残しは海岸線の美しさを奪い、海洋生物の生態系に影響を及ぼします。
可能であれば自宅での飲食をおすすめしますが、どうしても海辺で飲食したい場合は以下の対処法を考えています。
- ゴミは必ず持ち帰る
- 使い捨てではない食器を使う
海岸でのBBQを楽しむときは、その後の清掃も含めて楽しむ心構えが大切です。
4.8 シャンプーや石鹸を使った水を海に繋がる排水溝に流す
海に繋がる排水溝には生活排水も流れ、それが海洋汚染の大きな原因となります。
特にシャンプーや石鹸は、生活排水の中でも比較的体積が多く、海洋生物にとって有害な成分を多く含んでいます。
そのため、以下のような対策を講じてみてください。 - 海水浴後の洗髪や体洗いは、自宅で行いましょう。
排水の問題は、大きな汚染要因となり得ます。小さな行動でも、その積み重ねが海洋環境を守る大きな力となります。
5.海洋汚染についてサーファーが力を合わせるとどんな未来に繋がるの?

サーファーが海洋汚染問題に向き合うことで、多くの可能性が生まれると言えましょう。
自分たちの楽園、海、そしてサーフポイントを守るため、彼らは独自の視点から海洋保全に取り組みます。
情報の発信、サーフポイントの保護、活動の広がりなど、影響の出方はさまざまです。
5.1 海洋汚染を多くの人に知ってもらえる
海洋汚染は深刻な問題ですが、それを知らない人々も多いのが現状です。
しかし、サーファーがその現状を発信することで、その認識が広がる可能性があります。
サーファーたちは海と密接な関係にあり、海洋汚染の影響を肌で感じています。それらの語りはリアルであり、直接的です。
その情報発信が、海洋保全意識の啓発につながり、結果として海洋汚染問題の解決策を一緒に模索するきっかけとなるでしょう。
5.2 サーフポイントを守ることに繋がる
海洋汚染の影響は、サーフポイントの喪失にも繋がっています。
美しい波が立つ海辺が汚染され、サーフィンができなくなる状況を防ぐために、サーファーが力を合わせて取り組むことは重要です。
クリーンアップ活動や議論を通じて、その運動は自然保護や環境教育へと広がります。
こうした活動が続けば、水質や生態系の回復につながっていきます。
5.3 海を使う人たちの見え方が変わる
サーファーにとって海は、生活の一部です。波という楽しみをくれる場所でもあります。
海に入る人が浜のごみを拾っていれば、その海を使う人たちの見え方は変わっていきます。地域の活動で一緒になる機会も生まれます。
ただ、そこを目的にする必要はありません。自分たちが入る海がきれいであること。理由としては、そちらが先にあります。
5.4 道具をつくる側の責任も動く
使う側が海のことを気にするようになると、つくる側も動かざるを得なくなります。
素材、梱包、輸送。どこを見直すかは会社ごとに違いますが、選ばれる基準が変われば、つくり方も変わっていきます。
私たちは2021年12月から、売上の1%を「1% for the Planet」を通じて環境保護団体に寄付しています。2023年6月からはWWFジャパンの法人会員として活動を応援しています。どちらも、続けているうちは確かめられる事実です。
6.まとめ

本記事では海洋汚染の問題を可視化しました。またサーファーできること、サーファーがやるべきではないことも紹介しました。
海洋汚染の問題は、想像しているよりも深刻な問題を抱えており、また状況も日々悪化しています。
私たちにできることは小さいけれど、一つずつ、できることから始めていきましょう。
この記事について
サーフィン初級者から20年以上のベテランサーファーまで在籍する「nanazero編集部」が企画・執筆を行いました。
この記事の根拠 日本からの流出量の推計と、発生源・品目の区分は、環境省「令和6年度検討結果 日本の海洋プラスチックごみ流出量の推計」で確かめました(2026年9月11日)。引用は原文どおりです。寄付の開始時期は自社の公開ページに基づきます。ビーチクリーンやワンハンドクリーンの進め方は、編集部が実際に参加して確かめたことです。
文章校正や誤字脱字のチェックにAIを活用しています。サーフィンの経験・体験談は、編集部メンバーが実際に体験した一次情報です。編集部についてはこちらにまとめています。
